小動物たちが食べ物を口いっぱいに頬張ってモグモグさせて食べている光景はとても可愛らしくて、
小動物用フードやおやつ以外のものを与える方は少なからずいらっしゃると思います。
また小動物たちをお部屋の中で遊ばせていると好奇心から人用の食べ物などを口にしてしまった…
という経験があるかもしれません。
口にしてしまったものの中には、小動物たちの体に害になるものがあるかもしれません。
今回は動物たちにとって有害な食べ物をウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥たちを対象に
まとめたので一緒に学んでいきましょう!
【害になる食べ物】
◆ネギ類
対象動物:ウサギ、モルモット、ハムスター、小鳥
タマネギ・長ネギ・ニラ・にんにくなどのネギ類には、“硫化アリル”という成分が含まれています。
食べてしまうと血液中の赤血球に作用し中毒症状を引き起こし、貧血や下痢などの症状があります。
犬や猫にも危険です。
◆アボカド
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
アボカドには、果実を含む全ての部分に含まれている“ペルシン”という成分によって中毒症状を引き起こし、窒息や呼吸困難に陥り酷い場合は、死に至ります。
◆じゃがいも
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
じゃがいもの芽や緑色の皮には“ソラニン”や“チャコニン”という成分が含まれていて、中毒症状を引き起こします。
吐き気や下痢などの症状があり、酷い場合は神経症状も起こります。
◆豆類
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
大豆・インゲンマメなどは“レクチン”というタンパク質によって中毒症状を引き起こします。
生のままだと毒性が強く、症状としては吐き気や消化不良などの消化器症状が起こります。
〈ポイント〉
小鳥たちは、大豆ミールを与えてタンパク質を補給することができますが、
前述したとおり生のままでは与えてはいけません!
加熱処理を行うことで毒性はなくなるので、与える場合にはしっかり加熱したものを与えましょう。
◆ナッツ類
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
ピーナッツ・アーモンド・くるみ・松の実などのナッツ類は、栄養価が高いものの脂肪分が多く高カロリーです。お腹の調子が悪くなって軟便・下痢などの体調不良やうっ滞・肥満の原因にもなります。
また、モルモットは繊維質をエネルギー源としており、あまり脂肪分は必要ないため与えなくてもよいものになります。
肥満やうっ滞の原因にもなり、あまり良いものとはいえないため、“与えない方がいいもの”という認識を持たれた方がよいかと思います。
◆バラ科の果物の種子
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
リンゴ・サクランボ・苺・梨・ビワ・桃などのバラ科の果物の種子(タネ)には、“青酸化合物”が含まれていて毒性があります。
特にリンゴの種子に多く含まれています。
◆キャベツ・カブ・カリフラワー
対象動物:小鳥・(ウサギ・モルモット)
これらには、結石の原因になる“シュウ酸カルシウム”や甲状腺腫を誘発してしまう“ゴイトロゲン”が含まれているので、与えないようにしましょう!
〈ポイント〉
*ウサギ
キャベツを与えてもよいのですが、与えすぎるとお腹の中でガスが発生してしまい、お腹が張ってしまってうっ滞の原因になることもあります。
なので、与える量の目安としては、小さめにざく切りにした数枚がベストです!
*モルモット
キャベツは、与えすぎると下痢を引き起こすかもしれないので、与えすぎには注意しましょう!
◆チョコレート
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
チョコレートには、“テオブロミン”という物質が含まれており、
食べてしまうと涎や嘔吐・下痢・昏睡状態を引き起こし、酷い場合は死に至ります。
犬や猫と同じです。
◆白米・小麦粉を使用した食品
これらの食品は、食品添加物が使用されていたり加熱するとアルファ化(糊化)して消化が困難になり
体内に留まってしまうと真菌の繁殖、粘着性が高いのでそのう炎の原因にもなります。
【与える際に注意が必要になる食べ物】
◆大根の葉・カブの葉・小松菜
対象動物:ウサギ・モルモット・ハムスター・小鳥
カルシウムが多く含まれているため、結石の原因にもなるので与えすぎには注意が必要です!
◆ほうれん草
対象動物:小鳥・(モルモット)
カルシウムの吸収を妨げたり、結石を作る原因になるシュウ酸が多く含まれているため、
小鳥たちには与えない方がいいと思います。
また、モルモットは与えてもいいのですが1つ注意点があります!
ほうれん草には、生のままで食べると“アスコルビナーゼ(アスコルビン酸酸化酵素)”というビタミンCを破壊してしまう酵素が含まれています。
ビタミンCを含んでいるフードと一緒に与えてしまうと、酵素が働き効果がなくなってしまいます…。
与える際には、茹でたりして酵素が働かないようにしてから与えるようにしましょう!
〈ポイント〉
アスコルビナーゼはニンジン・キャベツ・きゅうりなどにも含まれています。
◆淡色野菜(レタス・白菜・きゅうりなど)
対象動物:ウサギ・ハムスター・(モルモット)
これらの野菜は、水分が多いため下痢になってしまったりするので与えすぎには注意しましょう!
〈ポイント〉
モルモットにも与えていいのですが、シュウ酸カルシウムが含まれているので、結石がある場合は与えるのを避けましょう。
◎その他、カフェインやアルコール飲料など人間用の嗜好品、人間用の食べ物は与えないでください。
人間用の食べ物は、動物たちにとっては糖分や塩分、脂肪分が多いです。
もしも食べてしまったものが中毒性のあるものの場合、例え少量であったとしても命にかかわってきます。
食べ物以外に気をつけたいもの*小鳥編
食べ物以外に小鳥さんにとって有害なものをいくつかご紹介します。
◆重金属・亜鉛・銅
これらを口にすると、金属中毒を引き起こして命にかかわるので注意が必要です。
ご家庭では、飼育ケージ・アクセサリー・キーホルダー・カーテンウェイト・塗料(ニスなど)などに
使われています。
口にして直ぐに発症するわけではなく、体内に入って消化され溶け始めるころに発症します。
飼育ケージにさびついている箇所がないか確認したり、放鳥する際にはテーブルの上など身の回りを
確認してから遊ばせるようにしましょう!
~観葉植物を育てている場合~
インテリアとして、リビングや寝室などで観葉植物を育てているご家庭があるかと思います。
実は観葉植物にも動物たちに中毒症状を引き起こす有害なものが含まれているものがあります。
人気のある
〇モンステラ
〇サンスベリア
〇ドラセナ
〇ポトス
〇アイビー(ヘデラ)
〇アンスリウム
などに含まれています。
部屋の中でお散歩させたり放鳥する際には、
観葉植物を手の届かない場所などに移動させてから遊ばせるようにしましょう!
いかがでしたか?
小動物たち自身で有害なものなのかを判断することは難しいとおもいますので、
私たちが正しい知識を持って接していくようにしましょう!
もし食べてしまったときは、緊急を要するので早めに病院に連れて行くようにしてくださいね。