モルモットの日常のケアと言えば、『爪切り』や『ブラッシング』が思い浮かぶかと思います。

今回は、これらを行う上での方法やポイントを交えつつ一緒に学んでいきましょう♪

*爪切り

爪を伸ばしたままにしておくとどこかで引っかけてしまったり歩きにくくもなります。

また、伸びすぎてしまうと巻き爪になって足の裏に刺さってしまうことも…。

爪が伸びるスピードはモルモットによって異なり、1~2ヵ月に1回は爪切りを行うようにしましょう!

【方法】

1.床に座って膝の上にバスタオルやブランケットを敷いて、その上にモルモットを乗せて脇の辺りから手を差し入れ、お腹を覆うようにして抱きかかえる。

2.深爪になってしまわないよう注意しながら、血管から余裕をもって1~2mm先を小動物用の爪切りで切る。

~こういう時ってどうしたらいいの?~

黒い爪だから何処を切っていいのかわからない…

爪にペンライトなどを当てると血管が透けてわかりやすくなります。

切るときは、白い爪の子よりも慎重に!

 

巻き爪になっているから切りにくい…

巻いてしまっていると小動物用の爪切りでは切りにくい状態となっています。なので、犬用のギロチンタイプの爪切りを使って切るか、動物病院で切ってもらうと安心です。

 

切りすぎて血が出ちゃった…

パウダー状のペット用止血剤で止血を行いましょう。

止血剤が手元にない場合は、清潔なコットンもしくはティッシュで傷口を「ギュッ!」と押さえて圧迫止血をします。それでも止まらないときは、動物病院で診てもらいましょう

 

家での爪切りは暴れるし、怖い…

嫌がっているところを押さえつけてしまうとモルモットが怪我をしてしまうことも…。

なので、あまり無理をせずに動物病院で切ってもらうようにしましょう!

 

*ブラッシング

毛をキレイにすることは、ダニやシラミなどの寄生虫や皮膚病などの異常を早めに気づける利点もあります。

ブラッシングの頻度は品種によって異なり、イングリッシュなどの短毛種や巻き毛種の場合は、普段のケアであれば1~2週間に1回、春や秋の換毛期には少し頻度を上げて2~3日に1回のペースでブラッシングを行うようにします。

また、テッセルやぺルビアンなどの長毛種の場合、ブラッシングを行わないままだと毛に排泄物やゴミが絡まってしまい不衛生になったり、毛がフェルトのように硬く固まってしまったりします。そうすると、毛球症や皮膚病のリスクが上がりますので、日々のブラッシングを欠かさないようにしましょう。

 

☆モルモットは、飲み込んでしまった毛を吐き出すことができない動物です。

ですので、換毛期にはブラッシングの回数を増やして毛球症を防ぐよう心がけましょう!

 

☆飼育されているモルモットたちは、年に2回以上毛が抜け換わったりします。

もしも、抜け毛が増えたなぁと感じたらブラッシングの回数を増やすようにしましょう!

 

【方法】

 

1.床に座って膝の上にバスタオルやブランケットを敷いてその上に乗せます。

こうすることで滑りにくくなり、毛が飛び散るのを防げます!

毛質が柔らかい小動物用のブラシを使って、モルモットのお尻から頭に向かって毛並みに逆らうようにブラッシングします。

〔ポイント〕

・長毛種の子は、この前に毛が絡んでいたらあらかじめクシで優しくほぐし、毛の間にゴミや床材が付いていたら取っておきましょう!

・脱毛や皮膚に赤みがないかをこのときにチェック!

3.今度は頭からお尻に向かって毛の流れに沿うようブラッシングします。

〔ポイント〕

・毛の流れに沿うことで、2で浮き上がった毛を取り除くことができますよ!

4.~長毛種の子のみ~

お尻周りが汚れやすいので確認をして、クシでもほぐせないもつれは動物用のハサミでカットしましょう。

また、汚れが酷い場合は、濡らしたタオルやふきんで拭き取るか入浴させましょう。

~モルモットって入浴させてもいいの?~

モルモットは、入浴は基本的に必要ないとされています。

入浴については、以下のメリット・デメリット・注意点があります。

メリット デメリット
・ブラッシングで取りきれなかった汚れを

落とすことができる

・尿の汚れが毛に染みついて臭うときは、

臭いの元の雑菌を落とすことができる

・水浴びの習慣がないからストレスになる

・脂分が取れてしまって肌荒れしたり、

乾燥して痒みがでる可能性がある

・毛がパサパサになる

 

【注意点】

・どうしても汚れが落ちないときだけ行う

・水を耳の中に入れない

・人と同じような長湯はさせない

・ぬるま湯で洗いシャンプー剤は使わない

・手早く洗ってストレス軽減

・ドライヤーで毛の間までしっかり乾かす

 

あらかじめ、タオルでよく水気を取ってからドライヤーを使うようにします。

このとき、ドライヤーの温風で火傷や熱中症を起こしてしまわぬようこまめに熱さを確かめつつ、体から少し離して温風を当てるようにしましょう。

少しでも嫌がる素振りがあれば、無理やり当てないでお尻にかける程度にとどめるようにしてくださいね。

これらのことを踏まえつつ、むやみに洗うのは控えて汚れが酷いときに洗ってあげるようにしましょう!

モルモットのケア ~吉川飼育場プリンちゃんの場合~

 

アビシニアンのプリンちゃん♡

アビシニアンですが、若干ペルビアンの要素もみられるので放っておくと直ぐ毛が伸びてきてしまいます…。

モルモットは外耳炎になりにくいため、頻繁に耳掃除を行う必要はありませんが、プリンちゃんは右足よりも左足の方が動かしにくそうにしている(病気ということではない)ので、あまり耳の方まで掻くという行動をしません。そのため、体毛が伸びやすいというのも相まって耳が汚れやすい傾向にあります。

また、プリンちゃんはトイレした場所の上に居ることが多くてお尻周りの毛が汚れやすいのと、床材やチモシーに頭を突っ込むのでゴミが毛の間に入りやすいです。

そのため、2~3週間に1回体の毛をハサミでカットし、耳掃除と爪切りも同時に行っています。

<プリンちゃんのケアで使用する物>

バスタオル、小動物用爪切り、ギロチンタイプの爪切り(念のため準備)、ペット用止血剤、コットン、ベビー綿棒、小動物用ブラシ、コーム、動物用ハサミ

☆飼われているモルモットで耳からの臭いや汚れが見られてご家庭で耳掃除を行う際は、モルモットは耳の穴が小さいのでベビー綿棒がオススメです。

Before

全体的にボサボサしています…

・全身の毛が伸びて、特にお尻周りの毛に汚れが見られるのと伸びた毛が床についています。

・頭の毛も伸びたことで垂れてきているので少し視界が悪そうです。

After

カットしてスッキリとした印象に♪

☆カットするときは、皮膚を切ってしまわないようにハサミを持っている手と反対の人差し指と中指の間に切る部分の毛を挟んで切るか、この写真のようにコームを差し入れて飛び出た毛をカットすると安心です。

 

いかがでしたでしょうか?

一言に“ケア”といっても、最初はどうしても私たちケアする側も不慣れなことが多く、モルモット自身も怖がり嫌がってしまってうまくできないことがあるかと思います。

そのときは、決して焦らず少しずつ馴らしていきながら行っていくようにしましょう!

どうしてもお家でのケアが難しいときには、気負わず動物病院で相談してみてくださいね。