モルモットの寿命は、個体差もありますが平均5~8年といわれています。
小動物の中でも比較的長寿で、飼っている環境によっては10年以上生きることも…!

これからも元気で穏やかな日々を過ごしてもらうためにも、何をしてあげられるのか、心がけると良いことなど、一緒に考えていきましょう!

モルモットの年齢

モルモットにも犬や猫、ウサギのようにライフステージというものがあります。

誕生~生後2か月頃までは成長期、生後2ヵ月頃~3歳頃までを成年期、4歳頃からはいわゆるシニアと呼ばれる高齢期になります。

しかし、必ずしも4歳からシニアになるということではありません。4~5歳を迎えてもまだまだ元気な子もいるので老いていく時期や老いの進み方には個体差があります。

いずれにせよ、年を重ねていくとともにモルモットたちの体や行動には少しずつ変化が生じていきます。

加齢による様々な変化

年齢を重ねるにつれて、モルモットにどんな変化が出てくるのでしょうか?
代表的な例をご紹介しますので、お家のモルモットに当てはまるか確認してみましょう!

*体の変化

  • 視力や聴力の低下
  • 噛む力が弱くなったり、食べる量が減る事により歯のトラブルがでてくる(不正咬合)
  • 爪が伸びやすい
  • 骨が脆くなり、怪我をしやすくなる
  • 抵抗力が低下し、病気になりやすくなる
  • 筋肉量が減る etc…
  • *行動の変化

  • ・食欲が落ちてくる
  • 動きたがらず、じっとしている
  • 段差を躊躇する、踏み外しそうになる
  • 寝ていることが増える
  • こうして見てみると、私たち人間にも共通していえることがいくつかありますね。

    “じっとしているから爪が伸びやすくなる”、“あまり食べないから歯のトラブルになりやすい”など、加齢による要因によって生じてくる変化や問題があります。

    私たち人間もライフステージに合わせて生活環境を整えたりしていますよね?
    それと同じで、モルモットにも過ごしやすい環境を整えてあげることが必要になってきます。

    ここからは、私たちがお世話をする面で心がけると良いことをまとめてみました!

    加齢に伴うお世話と環境作り

    *食事のケア

    徐々に免疫機能が不安定になることが多く、些細なことでも体調を崩してしまいやすくなります。

    なので、健康維持による免疫機能を維持するために「ビタミンC」を豊富に含む小松菜・ブロッコリー・チンゲン菜などを多めに与えると良いでしょう。

    徐々に食欲が落ちてあまり食べなくなる子もいるので、与え方を工夫したりその子の好物や生牧草を与えてみるなど、食に興味を持たせるようにしましょう♪

    自力で噛むことが難しくなってきた場合やペレットを食べ辛そうにしている場合は、ペレットをソフトタイプに変えたり食べやすい大きさに砕いたり、お湯でふやかすと柔らかく匂いも立つので食べてくれたりします。

    食事によるサポートを行う時に気をつけよう!

    ・リンゴからビタミンCを摂取する時
    果物は糖分が含まれているので、与えすぎには注意しましょう!

    ・ちょっとぽっちゃりしてきたかも?という時
    必要な栄養分はしっかりと摂取できるようにカロリー低めの野菜を十分に与えるようにしたり、ペレットの量を減らして牧草を増やしてみるなど調節してみましょう。

    ・何も食べなくなった時
    いろいろ工夫しても食べない時は絶食時間を少しでも減らす為にパウダーフードを水やぬるま湯、野菜ジュースで溶いてお団子状にして与えてみましょう。
    それでも食べない場合には、シリンジで強制給餌を行います。強制給餌は決して独断では行わず必ずかかりつけの動物病院でご相談の上で行うようにしてください。

    *体のケア

    あまり動きたがらずじっとしていることが増えてくると爪が削れなくなるので、爪の伸びるスピードが早くなります。

    どこかで爪をひっかけてしまうと危険なので、爪の伸び具合を確認し爪切りを行う頻度を増やしましょう!

    また、自分で毛繕いをすることも減ってくるので、お尻周りは特に排泄物で汚れやすくなってしまいます。その時には、汚れが付いていたらペット用ウェットティッシュなどでキレイに拭いてあげたり、お尻周りなど汚れやすい部分の毛を短めにカットすると汚れにくくなりますよ!

    *環境面

    ケージの床にスノコを敷いている場合は、隙間に足をひっかけてしまわないようタオルなどを厚めに敷いた上に柔らかいチップや牧草を多めに敷き詰めて足腰の負担を軽減させます。

    もしも、ケージ内にハウスや寛ぐことができるステップを取り付けている場合には、
    踏み外して落ちてしまうことを防ぐために取り除いたり、段差を無くし低い位置にするなどレイアウトを変更しましょう。

    しかし、モルモットは環境の変化に敏感なので少しずつ様子を見ながら変えていくようにしましょう!

    また、首を上げることで痛みが生じてしまうこともあります。
    その時は、給水ボトルや牧草入れをモルモットが楽な姿勢で飲食できるような位置や場所に設置してあげましょう。

    加齢とともに耳が聞こえづらくなってくるので、周りの物音や飼い主さんの呼びかけに気がつかないこともあります。

    その時は、突然体に触れてしまうとびっくりさせてしまうので私たちのことを認識してもらうために正面からはっきりと話しかけて触るようにしましょう♪

    いかがでしたか?

    その子によって老いのスピードは変わりますが、普段からモルモットと接している皆さんなら何気ない行動の変化や異変に気がつきやすいかと思います。

    老いていくと若いときと比べて病気にかかりやすくなるので今までよりも動物病院へ通う頻度が増えてくることもあるかと思います。

    これまで以上に健康管理に留意して、些細な変化があればかかりつけの動物病院で相談の上、健康診断を早めに受けるなどモルモットが健やかで心地よく過ごしていけるよう心がけていきましょう。