モルモットに健康に過ごしてもらう為にどんなに気をつけていても
体調を崩してしまうことがあります。
モルモットにもかかりやすい病気があり、
歯の異常・皮膚の病気・消化器系の病気・生殖器の病気などが挙げられます。
これらの病気の中から今回は年齢を重ねるとリスクが高くなってくる
生殖器の病気の中で代表的なものについて紹介していきます。
メス・オスそれぞれがかかりやすい病気・症状について一緒に学んでいきましょう!
メス
◇卵巣嚢腫
モルモットは卵巣嚢腫になりやすく発生率が100%に近いといわれています。
3カ月~5歳の年齢で見られますが、特に2歳以上で注意が必要になります。
子どもを産んだ経験は関係がなく、両方の卵巣にできますが片方だけ見られる場合もあります。
【症状】
初期だとそのほとんどが無症状であるとされています。
別の要件で病院に行った時に見つかるということが多いです。
よく見られる症状としてホルモンの異常分泌によって起こる腰からお腹にかけての
左右対称な脱毛があり、痒みが伴わないのも特徴的です。
それ他に、食欲がない・元気がないなどがあります。
卵巣嚢腫が大きくなってくるとなんかお腹が膨らんでいるなと思い
お腹を触ってようやく何かおかしいと気がつくことも。
【治療】
卵巣嚢腫だと確定するには、超音波検査(エコー検査)を行い、定期的に大きさに変化が無いか
確認していくことになります。
治療としては基本的には手術での摘出になります。
しかし、ある程度の大きさにならないと脱毛以外の症状が現れないので、
手術をするべきかどうかというのは判断が難しいところです。
卵巣嚢腫は、多くの場合が子宮にも問題を引き起こすとされています。
◇子宮腫瘍
子宮腫瘍には、子宮平滑筋腫(良性)や子宮平滑筋肉腫(悪性)などがあります。
また腫瘍ではなく出血を伴う腫瘤(できもの、こぶ)を形成するものもあります。
【症状】
陰部からの出血性の分泌物が主になります。
しかし血が落ちていた場合は手足からの出血や血尿という可能性もあります。
出血が見られたら…
・血の量はどのくらいか
・尿が混ざっていないか
・血の出方はどんな感じか
など、メモや写真に残しておくとわかりやすく、病院での診察時に役立つ重要な情報源になります。
*モルモットは、尿道と膣の出口が異なるので陰部からの出血=子宮からだと分かります。
【治療】
卵巣と子宮を摘出する外科手術になります。
しかしモルモットに対して行うこの手術は他の動物と比べて難しい手術になるので、
かかりつけの病院で相談するようにしましょう。
オス
◇精巣腫瘍
【症状】
片側の精巣(睾丸)のみが大きく腫れたり、腫瘍が見られない方の精巣が小さくなっていきます。
【治療】
精巣を摘出する手術を行います。
モルモットではそこまで多くみられる病気ではありませんが、
もしも左右で精巣の大きさが違っていたら早めに病院へ連れて行った方が良いかもしれません。
いかがでしたか?
今回、お話しをした3つの病気は腫瘍となります。
モルモットは、他の動物と比べて体が小さいので
腫瘍が大きくなっていってしまうと他の臓器に影響が出てきたり
麻酔をかけるリスクや身体的・肉体的ストレスもかかってしまいます…。
些細なことでも何かいつもと違うなと違和感を覚えたら
早めに病院へ連れて行くようにしましょう。