梅雨が明けて、晴れ晴れとした青空の夏はとても気持ちがいいですよね。そんな楽しい夏でもウサギにとっては危険が潜んでいます。
それは、人でも毎年騒がれている「熱中症」です。
今回はウサギの熱中症について学んでいきましょう!

熱中症 -Heat Stroke-

ウサギは、非常に暑がりで暑さに弱い動物です。外気温にかかわらず、体温を一定に保とうとする能力が備わっており、暑い時でも体温が上昇しすぎることなく、平常の体温を維持しています。

暑くなり体温が上昇しそうになると人は汗をかき、犬はハァハァと舌を出して呼吸し体に溜まる熱を放散させています。

ウサギの場合は、耳にある豊富な毛細血管から体の熱を放散させることによって、適正な体温を維持しています!

ところが、それらには限界があります。耐えられないほど外気温や室温が上昇すると、体温維持が困難になってしまいます。
高すぎる温度や湿度・直射日光・風通しの悪さ・飲み水の不足等の環境下では、人や犬だけではなくウサギも熱中症になってしまう可能性があります。

【熱中症の時の症状】

●口を開けて呼吸している
●よだれが多く出ている
●耳が赤くなっている
●ぐったりと横になっている

このような症状が見られたら熱中症を疑い、一刻を争う状態になっている可能性が高いです。

進行すると、血液中の酸素が足りない状態となって唇等の粘膜が青紫色になることがあります。

そしてさらに深刻な状態になると、痙攣(けいれん)を引き起こしたり、時には意識を失って死亡することもあります。

【ウサギの体温】 
直腸温で38.5~40℃とされています。

【熱中症の時】
●40.5℃を超えるとき
痙攣等の神経症状が見られるようになります。

●42.0~43.0℃の場合
高体温になってしまい、
体の細胞が破壊されずに耐えられるのは数分しかない状態と言われています。

ウサギの中でも熱中症になりやすい子が存在します。
おうちにいるウサギが熱中症になりやすい子なのかどうかチェックしてみましょう!

【熱中症になりやすい子の特徴】

●太り気味の子や長毛種の子
肥満な子は皮下脂肪が多かったり、長毛種の子は被毛が厚いので体の熱を溜めやすく放散しにくいです。

●成長期の子ウサギや高齢な子
成長期の子ウサギは体温調節機能が未発達です。また、高齢の子は体温調節機能が低下していることがあります。

●何かしらの病気にかかっている子
特に循環機能や呼吸機能が低下している子は注意が必要になります。

さいごに

いかかでしたでしょうか?

高温多湿な日本の夏はウサギにとって危険がいっぱいです。

次回は熱中症への予防と実際に熱中症になってしまった時の対処法についてご紹介します!