小さな手で食べ物をつかんで食べたり、頬袋をいっぱいにしたりしているハムスターはとてもかわいいものです。
ついいろいろあげたくなってしまいますが、さて、ハムスターにはどんなものをあげるのが良いのでしょうか?
「好きなもの」も大事ですが、「健康のため」を考えて選んであげましょう。

ハムスターの食性

ハムスターは、草食寄りの雑食動物です。
胃が前胃・後胃に分かれていて、間にくびれがあります。食べたものを前胃で発酵させ、後胃で消化します。
また、盲腸が発達していて、繊維質を栄養として吸収できるように腸内細菌が分解しています。
胃が複数に分かれていたり、盲腸が発達しているという点は草食動物に近くなっています。
野生下では種子類・穀物類や植物の葉・茎を主に食べますが、昆虫などの動物性たんぱく質も食べています。

飼育下での食事:主食

主食用のハムスター用フード(ペレット)を与えるのがおすすめです。
ハムスターのために栄養バランスが調整されていて、基本的に、給与目安量のペレットと水で必要な栄養が摂れるようになっています。
各メーカーから、様々な主食用ペレットが発売されています。使用原料や配合の違いがあり、味や栄養価がそれぞれ異なります。

【Q. どれぐらいあげればいいの?】
ペレットそれぞれで必要量が異なりますので、詳しくはパッケージに記載されている量を参考にしてください。
ハムスターは、食べ物を頬袋に入れて巣に持ち帰り、巣の中にため込むことがあります。最初はため込む分も考えて少し多めに入れてもいいでしょう。(なお、ため込んだフードが吸湿してカビが生えたり傷んでしまったりすることがあります。掃除のとき等に取り除くようにしましょう)
ちゃんと食べているか、逆に食べ過ぎて太ってきていないか、様子を見ながら量を調整してあげてくださいね。

ペットショップでのお迎えの際、「ペレットは○粒ぐらい与えて」という説明をされることもあるようですが、ペレットを変えるときは要注意!
ペレットの種類が変わると、1粒あたりの大きさや重さ、栄養価も変わります。

↑それぞれ1gずつ量ってみました。「ハムスターセレクションプロ・パフォーマンス」は1粒あたりの重さが他より少し軽いので、粒数が多くなっています。粒の大きさも、種類によって異なるのがわかります。

弊社ハムスターセレクション等は比較的小粒ですが、他メーカーのハムスターフードではかなり大きなものもあります。同じ「粒数」で見ると、全く栄養価が変わってしまいます。
新しいペレットを試すときは、どれぐらいあげれば良いか必ずパッケージの記載をチェックしましょう。粒の大きさ・重さは多少ばらつくことがあるので、キッチンスケール等で計量するのがおすすめです。
また、同じペレットを続ける場合でも、ハムスターの成長段階や体調に合わせて、与える量を加減してください。

【Q. どうやって選べばいいの?】
選ぶためのポイントは様々です。味はもちろん、粒の形や大きさが好みにかかわってくることもあります。
また、成長期や病後の回復期には高栄養のペレット、ちょっと太ってきたかな?と思ったら低カロリーのペレット等、ハムスターの体調・状態に合わせて選ぶことも大切です。

 

 
【Q. いろいろ入っているほうがおいしそう……。】
ペレット以外に種子類や乾燥野菜等がミックスされているタイプもありますが、これにはちょっと注意が必要です!
バランスよく食べてくれれば良いのですが、ハムスターが種子類・野菜等ばかり食べてペレットを残してしまうと、せっかくの栄養バランスが崩れてしまうことがあります。
主食としてはペレットのみを与え、様子を見ながら他のものを追加していくのがおすすめです。

 
 
栄養バランス面だけを考えると主食のペレットと水だけで足りますが、かわいいハムスターには「食べる楽しみ」も味わってもらいたいですよね。
次回は、おすすめの副食等についてご紹介します♪