小鳥がかかりやすい病気を紹介します。小さな違和感にも気付けるよう、普段から鳥さんの様子に気を配りましょう。

【小鳥は病気を隠します!】
小鳥は自然下では被捕食者にあたります。天敵に狙われないよう、具合が悪いことはできるだけ隠して、平気なふりをしてしまうのです。
『いつもと違う』に気付けるように、日頃から鳥さんの様子をよく見ておきましょう。

●痛風


尿酸が蓄積して起こる代謝疾患で、腎不全の一種です。飼い鳥の中では特に高齢のセキセイインコに多く見られます。
内臓痛風:元気や食欲がなくなり、体重減少などが見られます。
関節痛風:脚が腫れたり結節が見られます。痛がって止まり木に止まれなくなります。

●栄養性羽毛嘴形成不全

食事のたん白質が少なかったり、バランスが悪かったりすると、羽毛や嘴の成長障害及び変形が起こります。嘴が伸びすぎたり色が変わったり、羽毛の変色が見られたりします。

●脚弱

ビタミンやミネラルの不足やアンバランスにより、脚に障害が見られ、力が入らなくなったり、開脚してしまったりすることがあります。ヒナや幼鳥に起こりやすい病気で、ヒナの挿し餌の栄養バランスに気を付けることが大切です。

●食滞

そのうの動きが悪く、食べたものが固まってうまく流れていかずにそのうに溜まってしまう状態です。挿し餌中のヒナに起こりやすく、食欲不振や嘔吐などが見られます。

●そのう炎

細菌や真菌の感染繁殖、そのう内に停滞した餌の腐敗などが原因となり、そのうに炎症が起きる病気です。なまあくび、臭気のある嘔吐、飲水量の急増が見られます。ごはんやパン等を多く与えた場合になりやすいとも言われます。
真菌剤や抗生剤で治療を行います。

●クラミジア感染症(オウム病)

クラミジアの一種である細菌が原因となる感染症です。クシャミ・鼻水等の風邪に似た症状や、下痢などを起こすことがあります。元気な個体では症状が出ない場合もありますが、この細菌は人間にも感染し、インフルエンザのような症状が見られます。保菌していないかどうか、検査を受けることが大事です。
治療は抗生物質が有効となります。

●卵秘(卵詰まり)

卵管に卵が詰まってしまう病気です。高齢又は未成熟での産卵や、カルシウム・ビタミンの不足などで起こることがあります。寒い時期の出産でも起こりやすくなります。無駄な発情や産卵を避ける、繁殖の際の食事の栄養バランスに注意することが必要です。

●毛引き症

自分で自分の毛を噛んだり抜いたりしてしまいます。ストレスが主な原因とされますが、皮膚炎や寄生虫、過度の乾燥が原因になることも。原因を突き止めることが重要で、それぞれに対策・治療を行います。