皆さんはペレットを購入するとき、何を基準に選んでいますか?
お店のおススメ?成分?原材料?値段?評判?ペレット選びに悩むことは飼い主にとっての『あるある』ですね。
今回は、そんなペレットのパッケージについて解説していきます。
パッケージにはたくさんの情報が詰まっています。
イースター製品を例に、どんなことが書いてあるのかを見てみましょう。
1. ペレットの種類
まず注目したいのは、『総合栄養食(主食・常食用)』なのか『栄養補助・サプリメント・おやつ等』なのか、という点です。
一言にペレットといっても種類はいろいろ。体の維持に必要なすべての栄養が含まれたペレットと、ミネラルやビタミン補給・色揚げ等の栄養補助を目的としたペレットでは使い方が変わってきます。よく確認してみましょう。
2. 製品特長、製品目的
成鳥期用、挿し餌期・換羽期向けの高栄養タイプ等、ペレットによって特長は様々です。
特長、目的ごとに栄養成分が違う場合があるので注意が必要です。
いつまでもヒナ用のペレットを与えていると太ってしまうかも……?
『どのペレットが最適なのか』をじっくりと考えてみましょう。
3. 包装の特長
ペレットの劣化要因のひとつに「油脂の酸化」があり、酸化には「酸素・温度・水分・光(紫外線)」が関わってきます。
アルミの袋は遮光性に優れています。また、チャックがついている袋は、空気を抜いてしっかり閉じることでペレットの鮮度を保ちやすくなります。
ペレットの品質を保つために工夫されている場合、パッケージに記載されているものもあります。
【脱酸素剤】
密封された袋内の酸素を吸着し、無酸素状態にすることで品質を維持するものです。中身は鉄粉が入っているタイプが主で、鉄粉が酸化することにより酸素を吸着します。開封後は、空気中の酸素で酸化しきってしまい作用しなくなるので、捨ててください。
4. 内容量
たくさん入っているものはお得に感じられるかもしれませんが、使い切るのに時間がかかります。大切な鳥さんにはできるだけ新鮮なペレットを与えたいものですね。飼育羽数に合わせて、早めに使い切れる量を選びましょう。
商品によってはお試し用の少量サイズも販売されていますので、『初めて与えるので食べるかわからない』という場合の選択肢にしてみましょう。
5. 賞味期限
賞味期限は未開封状態での期限です。開封後は早めの使用がおすすめです。
(イースターのペレットは、季節や保管状況にもよりますが、開封後1ヶ月~1ヶ月半での使用をおすすめしています)
6. 保証成分
ペレットに含まれる保証成分値です。いわゆる「カロリー」は「エネルギー」と記載されていますが、「総エネルギー」や「代謝エネルギー」等、名称の異なるものは算出方法が違うため、単純比較できない場合があります。
●総エネルギー:食べ物が持つエネルギー
●代謝エネルギー:食べ物の総エネルギーのうち、尿やフンとして排泄されるエネルギーを引いたもの=実際に動物の栄養になるエネルギー量。
代謝エネルギーは動物種によって異なります。研究の進んでいない動物種では、代謝エネルギーがわかっていないことが多く、パッケージには「総エネルギー」が記載されています。
7. 原材料名
使用されている原材料の一覧です。多く配合されている原材料から順に並んでおり、添加物、栄養強化剤も記載されています。
8. 給与量・給与方法
どれぐらいの量をどうやって与えれば良いかが説明されています。給与量はあくまで目安なので、鳥さんの状態や体重の増減を見ながら調整してください。副食を与える場合は、その分ペレットを減らしてください。
9. 対象鳥種等
対象鳥種や使用推奨時期(挿し餌期・換羽期等)が記載されています。鳥さんに合ったペレットを選ぶうえで、大事なポイントとなります。
10. 保存方法
ペレットは食べ物ですので、保管状況によっては、カビが生えたり虫が寄ってきたりすることがあります。ペレットによって、またメーカーによっても推奨する保存方法が違うことがあるので、注意書きを確認しましょう。
基本的には『直射日光を避け、風通しの良い、乾燥した場所』での常温保管をおすすめしています。
11. 原産国名
「原産国」とは、最後の加工工程を行った国です(包装・詰め合わせ工程は除く)。原産国が日本であっても、使用原材料すべてが日本産とは限らず、原材料は海外から輸入されている場合があります。
※パッケージの記載事項はメーカーによって異なります。上記は一般的な例ですので、詳細については各メーカーへお問い合わせください。
【ペットフードに関する法律】
ペットフードに関する法律として、『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(通称:ペットフード安全法)』があります。この法律ではペットフードの安全に関する基準・規格等をさだめており、国内に流通するペットフードの安全が守られる仕組みになっています。ただし、この法律の対象は「犬・猫用フード」と定義されており、小鳥や小動物用のフードは対象外となっています。
ペットフード公正取引協議会による『ペットフードの表示に関する公正競争規約』(主に不当表示を防止する目的の規約)も同じく、「犬・猫用フード」のみが対象とされています。
イースターでは、小鳥・小動物用フードであっても、犬・猫用フードと同等の管理・表示基準としています。ペットフードの安全を確保することや、購入者にわかりやすく判断してもらいやすい表示にすることは、対象動物種を問わず重要なことだと考えています。