小鳥の主食といえば、主にシード(穀物・種子類)が昔から与えられていますが、最近はペレットをすすめる獣医師が増えてきています。栄養バランスの良い食事は、健康管理の上でとても重要だからです。
ペレットはよくわからない、あげたことがない、という皆さん、ペレットについて知ってみませんか?
小鳥用ペレット・シードの特徴
- 栄養バランスが良い
- 副食が必要ない
- 種子類の殻のゴミが出ない
- シードに比べて嗜好性が劣る
- 味が単調
たとえば青菜が嫌いで食べてくれない鳥さんでも、ペレットを主食にすれば、ビタミン・ミネラルをきちんと摂取できます。
- おいしい
- 殻をむくことがストレス発散になる
- シードだけでは必要な栄養すべてを摂りにくく、副食が必要
- 味に違いがあって楽しみにもなるが、好きなものばかり食べてしまうと栄養が偏る
野生下で食べているものに近いので、おいしく食べてくれる子が多いです。
シードからペレットに切り替えるには?
①別の容器に入れて試す
シードとは別の容器にペレットを入れて、食べてくれるか試してみましょう。
②シードにペレットをミックス
シードの容器の中にペレットを少量混ぜて与えます。
食べているようなら、徐々にペレットの割合を増やしていきましょう。
③ペレットをつぶして粉にしたものをシードにミックス
粒の状態のペレットをよりわけて残してしまうようなら、粉にしてふりかけのようにシードに混ぜてみます。シードを口に入れる際に、少しずつでも味に慣れていってくれるかも。
ずっとシードを食べてきて初めてペレットを見る鳥さんは、好奇心よりも警戒心が勝ってしまう子が多いようで、なかなか食べてくれない場合があります。
ついばんでいると思ったら、つぶして粉にしているだけだったり、フード入れからくわえて外へ散らかしていたり……ということも。遊んでいる間に味を覚えて食べてくれるようになることもあるので、根気よく続けてみましょう。
複数飼育でペレットを食べる鳥さん・食べない鳥さんがいる場合、他の鳥さんがペレットを食べているのを見て興味を持つこともあります。別のケージで飼っているときは、ペレットを食べているところが見えるように位置を調整してみては。
【ペレットでの挿し餌がおすすめ】
ペレットを食べてくれない鳥さんは、味が好みではないということ以外にも、小さい頃に食べていないものを警戒していることが多いです。ヒナの時に挿し餌でペレットを食べている子は、ほとんどの場合、成鳥になってもスムーズにペレットを食べてくれます。
挿し餌期のヒナを迎える際は、栄養バランスのとれたペレットでの挿し餌がおすすめです。
⇒挿し餌の与え方(ペレット・パウダーの場合)
わんちゃんネコちゃん用のフードに比べて、小鳥用のペレットはまだ種類も少なく、なじみの薄い飼い主さんも多いかもしれません。いろいろな種類を食べられるミックスシードに比べて、ちょっと味気ないのでは?との声もあります。
鳥さんに食べてもらうため、ペレットの味を調整したり、鳥種に合わせた配合設計にしたり、いくつかの形の粒を混ぜてみたりと、メーカーも工夫を重ねています。ペレットの味や形、栄養配合はメーカーによって異なりますので、鳥さんの好みに合うペレットを探してみてくださいね。