小さくてころんとした丸い体が可愛らしいハムスター。
そんなハムスターの小さな体には自然を生き抜くための特長がたくさんあります。ハムスターの体について知ることで体調の変化にいち早く気づけるようにしてあげましょう。

ハムスターの体のしくみ

顔周辺

・耳
ハムスターの耳は敏感で私たち人間には聞こえない高周波の音も聞こえると言われています。
・目
ハムスターは夜行性で夕方から夜にかけて行動します。そのためハムスターの目は私たち人間と比較して光を感知する細胞の数が多く、暗い所でも物を見ることが出来る構造となっています。ただし、色や形を認識するのは得意ではないため、視力はあまり良くありません。
・頬袋
ハムスターと言えば頬袋ですよね。頬袋は口の両側にあり、ご飯を入れて運んだりします。ハムスターの特長的な病気の一つに頬袋脱というものがあります。これは、頬袋が反転して口外へ出てしまう病気です。この病気についてはハムスターの病気で詳しく説明しています。食べ物が原因になることもあるので、毎日の生活で注意してあげましょう。
・ひげ
ハムスターのひげの根元ではひげに伝わった感覚を受け取る細胞が発達しています。ひげが何かに触れると根元の細胞に刺激が伝わることでハムスターが何かに触れたことを感知出来るようになっています。そのため、暗い所においてもひげは空間を認識するための補助の役割があります。
・鼻
ハムスターの嗅覚はとても優れています。地面に隠した食べ物を探し出すことも出来ますし、匂いで飼い主さんを判断することも出来ます。匂いに対して敏感でもあるので強い匂いのする物はケージの近くには置かないようにしましょう。
・歯
ハムスターの歯は全部で16本あり、上下4本の切歯は常生歯と言って生涯にわたって歯が伸び続けます。切歯の先端は鋭くなっており、この鋭い切歯によってひまわりの種などの硬いものでも難なく食べることが出来ます。また、切歯は黄色~オレンジ又は茶色になっていることがありますが、これは正常な色です。切歯のエナメル質では鉄や銅などがカルシウムと一緒に取り込まれるためこのような色をしています。

・臭腺
ハムスターの臭腺はマーキングやハムスター同士の個体識別の役割があります。ゴールデンハムスターは脇腹、ジャンガリアンハムスターは腹部に見られます。臭腺はホルモンの影響によりメスよりもオスの方が発達しています。
・胃
ハムスターの胃は前胃と後胃(腺胃)の2つがあります。前胃では微生物の発酵によって、後胃(腺胃)では消化酵素の働きによって食べたものが消化されます。
・四肢と指
ハムスターは穴掘りをする習性があるため、穴掘りに適した短い四肢をしています。指の数は前肢が4本、後肢が5本となっています。前肢の第1指が退化しているためにこのような構造となっています。爪はかぎ爪となっており、ジャンガリアンハムスターでは足の裏に毛が生えています。
・しっぽ
基本的にハムスターのしっぽは短くなっています。種類によって長さが違うと言われており、特にチャイニーズハムスターは他のハムスターと比較しても長いしっぽを持っています。

「ハムスターのオスとメス」

ハムスターのオスとメスの違い、皆さんは分かりますか?
実は未成熟のハムスターにおいてオスとメスを見分けることは難しいと言われています。見分けるポイントは生殖孔と肛門の距離であり、オスの方がメスよりも少し距離が長くなっているそうです。成熟したオスでは精巣が大きくなることで陰嚢が膨らむため簡単に見分けることが出来ると言われています。
ハムスターのメスでは、発情期に排卵すると外陰部にクリーム色のような分泌物が見られることがあり、病気と間違えやすいので注意が必要です。

いかがでしたか?
体調の変化は体の色々なところに現れます。特にハムスターは私たちの何十倍も早い時間で生活しています。毎日のふれあいの中でハムスターに異常なところが無いかしっかり見てあげるようにしましょう。