ハムスターの健康管理に欠かせない排泄物のチェック。
「便のチェック」だけではなく、もちろん「尿のチェック」も重要です。
そして、便は基本的に場所を選ばずにしますが、尿に関してはトイレを覚えてくれる子も多いです。
ハムスターのトイレ事情についても合わせて見ていきましょう!

ハムスターの尿

ハムスターの健康な尿は薄い黄色をしています。尿からカルシウムが排泄されるため、個体差はありますが、白っぽく濁っています。
便はあまり臭いませんが、尿には強めの臭気があります。
飲水量や食事内容(水分の多い生野菜や果物など)によって、尿の量は変わります。

こんな尿は要注意!

●血尿が出る・尿が出ない
膀胱炎や尿路結石の可能性があります。
炎症を起こしたり結石で傷ついて血が混じることもあれば、結石が尿道に詰まる等で尿が出なくなることもあります。

●多飲多尿
腎臓の状態が良くないのかもしれません。
もしくは、メスであれば子宮蓄膿症の可能性も考えられます。

尿の異常の原因を判断するのは難しいことが多いです。いつもと違うと感じたら、早めに病院で診てもらうのが安心です。

ハムスターのトイレ事情

野生下のハムスターは、地下にいくつもの部屋がある巣穴を作っており、その中にはトイレの部屋もあります。その場所でのみ尿をすることで、他の部屋を衛生的に保っています。
個体差はありますが、飼育下でもトイレを覚える子が多いです。
また種類によっても差があり、ゴールデンハムスター・ジャンガリアンハムスターは比較的覚えやすく、ロボロフスキー等の小型ハムスターは覚えにくい傾向があるようです。

●トイレのおすすめ設置場所
・巣箱(寝床)から離れたところ
・フード入れから離れたところ
・ケージの隅

ハムスターが「トイレ」として好むポイントは、上記のような場所です。うまくトイレを覚えてくれない場合、トイレの場所がこの条件に合っているか、一度見直してみてくださいね。

●トイレとは別の場所に尿をしてしまうとき
まずは尿のついた床材等をきれいに取り除き、臭いを消します。その一部(尿のついたもの)をトイレの中に入れ、トイレの中に尿の臭いを付けます。ハムスターは主に臭いをたどってトイレに行くので、トイレ以外の場所に尿の臭いが残らないようにしましょう。
繰り返し誘導してもトイレ以外の場所(同じところ)へ尿をする場合、ハムスターがそこをトイレとして気に入っているのかもしれません。その場所にトイレを移動させてしまうのも選択肢のひとつです。

●巣箱の中で尿をしてしまう場合は?
・巣箱が広すぎるのかも?
巣箱内に十分な広さがあるため、ハムスターが、中で寝床・トイレエリア等を区切ってしまっているのかも。ハムスターの大きさも考えつつ、少し小さめの巣箱に変えてみると状況が変わるかもしれません。
・外に出るのが怖いのかも?
巣箱から外に出てトイレに行くのが怖い、というパターンです。お迎えしてまだ慣れていない、ケージの外の環境が怖い(騒音、他の動物がいる)等々……。ケージの中・外を含め、ハムスターが落ち着いて過ごせる環境になっているでしょうか?

なお、あれこれと対策をしてみてもなかなかトイレを覚えてもらえないこともあります。
その場合はトイレのしつけにこだわりすぎず、こまめに汚れた床材を取り替える等、衛生面で気をつけてあげるようにしましょう。

どんなトイレ砂を使っていますか?

ハムスター用のトイレ砂には色々な種類があります。鉱物の砂、木製チップ、紙製の砂等々。
飼い主の皆さんはどんな砂を使っているのでしょうか。アンケートに答えていただきました♪
(アンケート結果:イースターウェブ会員アンケート調べ)

半分以上の方が「鉱物トイレ砂」を使っているとの回答でした。
自然の砂に近い鉱物の砂は、ハムスターも落ち着くかもしれませんね。

なお、ハムスターの尿中にはカルシウムが排泄されているので、取り切れなかった汚れが尿石となってトイレにこびりついてしまうことがあります。そんなときは、クエン酸での掃除が有効です。
【参考】ウサギの尿をチェックしよう:トイレ掃除のコツ