『ペレットの選び方【前編】』に引き続き、ペレットの選び方をさらに見ていきます♪

パッケージに記載されている保証成分や原材料等から、ペレットの特徴がわかります。
食べてくれるか・体に合うかどうかはウサギさん次第ではありますが、「うちの子はお腹が弱いから」「ちょっと食が細いから」というときに、パッケージの内容をひとつの判断材料にすることはできます。
もしペレット選びに迷っているようでしたら、お店等で、じっくりとパッケージを見てみてはいかがでしょうか?

 

保証成分

例:バニーセレクションプロ メンテナンス・チモシーヘイ

●粗繊維

ウサギの食事を考えるときに一番大切な成分です。16%~24%程のペレットが多く、なるべく粗繊維値の高いものがおすすめです。
繊維質源となる原料はいろいろありますが、ウサギの食性に合わせて、牧草が主原料となっていることが重要です。原材料欄も合わせて確認してみましょう。

●カルシウム

骨等を作るために必要な成分です。成長期の仔ウサギにはしっかり摂らせたい成分ですが、大人ウサギでは、摂りすぎると尿結石等につながる場合があります。

●カロリー(エネルギー)

ダイエットを考えているなら低カロリーのもの、栄養をしっかり摂らせたいときは高カロリーのものを選びましょう。

原材料

ペレットの原材料が記載されています。基本的には配合量が多いものから順に書かれています。(メーカーによっては異なる場合もあります)
原材料欄では、繊維質源となる牧草原料や、たん白質源となる穀類原料、ウサギの健康に配慮した微量成分やサプリメント成分等を見ることができます。
気になるところ、気を付けたいところに合わせたサプリメントが入っているかも確認してみましょう。

例:バニーセレクションプロ スーパーシニア

●牧草原料

多くのペレットは、アルファルファやチモシーが主原料となっています。
牧草の特徴上、アルファルファが多いペレットは高たん白質・高カルシウム、チモシーが多いペレットは低たん白質・高繊維質となる傾向がありますが、配合内容により変わるので、保証成分値も合わせて見てみてください。
主原料となる牧草の種類が違うと、味や匂いの違いは大きくなります。

●グルテンフリー

「グルテンフリー」「小麦不使用」と書かれたペレットが増えてきています。ウサギにとって消化が得意ではない小麦グルテン(粘りの強いたん白質)を使っていないペレットです。
グルテンはうっ滞の一因ともいわれます。消化が気になるウサギの飼い主さんは要チェックです!

●サプリメント

ウサギの健康のために、各種サプリメントが配合されているフードも多くなっています。
「うちの子」に何が必要なのか?年齢や健康状態から考えてみましょう。

殺菌処理乳酸菌:小腸の免疫細胞に取り込まれ、健康を維持するはたらきがあります。
オリゴ糖:腸内細菌(善玉菌)の増殖を促し、腸内環境を整えるはたらきがあります。
ビール酵母:たん白質や必須アミノ酸が豊富に含まれています。
グルコサミン:アミノ糖の一種です。体内で関節の軟骨等の生成に使われます。
アガリクス:キノコの一種で、「β-グルカン」が含まれています。免疫の維持に作用します。
コエンザイムQ10:脂肪や糖をエネルギーに変換する際に使われます。抗酸化作用が強いのが特徴です。
ヌクレオチド:初乳(哺乳類が出産後最初に出す乳)に多く含まれる成分です。免疫の維持に作用します。

●ハーブ・野草

ローズマリーでは抗酸化作用、カモミールではリラックス、たんぽぽでは利尿作用等、それぞれの種類ではたらきがあるといわれます。

【殺菌処理乳酸菌って?】
お腹の健康に良いと話題の乳酸菌。「生きて腸まで届く」「腸内で増える」……普段みなさんも、乳製品のCM等で耳にすることがあるのではないでしょうか。
では「殺菌処理乳酸菌」、つまり「死んだ菌」では意味がないのでしょうか?

大人ウサギの胃液は、pH1~2程度の強い酸性です。生きた乳酸菌を摂取しても、多くは胃液で死んでしまいます(胃酸に強い菌もあります)。ですが乳酸菌は、生きた菌・死んだ菌問わず、腸内環境が整う手助けをします。死んでいるから意味がない、というわけではないのですね。
腸内の状態は日々変わっていきます。腸内環境を良い状態でキープするため、乳酸菌は毎日摂取するのがおすすめです。ペレットに含まれていれば、毎日の食事で乳酸菌を摂ることができます。

容量・袋について

ここまではペレットの成分を主に見てきました。
その他に、『使いやすさ・保存性』という面で、ペレットの容量や袋にも注目してみましょう。

ドライフード(水分約10%以下のペレット)は、開封後は徐々に品質の変化(主に油脂の劣化)が進んだり、匂いが飛んだりしてしまいます。そのため基本的に、開封後は1ヶ月~1ヶ月半程での使用をおすすめしています。(袋に記載されている賞味期限は、未開封での期限です)
1日の食事量を確認して、1ヶ月では何gになるのか計算してみましょう!

アルミの袋:遮光性に優れていて、油脂の劣化の一因となる「光(紫外線)」をふせぎやすくなります。
チャック付きの袋:開け閉めがしやすく、使いやすいメリットがあります。空気をしっかり抜いて閉じると、より鮮度を保てます。
分包タイプ:中の小袋を開けるまでは未開封状態となるため、風味をそこなわず、開けたてのおいしさを味わえます。

買う前にパッケージを見て、保証成分や原材料をしっかり確認して、可能なら試食品を試してみて、実際に食べてもらって、食いつきや便の状態を確認して……。食事を選ぶ飼い主さんの責任は重大です。
でも、おいしそうに食べてくれたり、毎日健康に過ごしてくれたりすると嬉しいですよね。
ウサギさんのために、より合ったペレットを探してあげてくださいね♪