ペットショップや専門店には、たくさんのラビットフード(ペレット)が並んでいます。
どれにしようかと選ぶ楽しみもある一方で、「どれがうちの子に一番いいの?」と迷ってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
「おいしく食べてほしい、でもそれだけでは……」 やっぱり健康のこと、心配ですよね。
今回はペレットを選ぶ際のポイントを紹介していきます。
年齢(成長段階)で選ぶ
参考:『ウサギの成長』
●成長期(~7ヶ月頃)
成長のための栄養がたくさん必要な時期です。
体を作るためのたん白質、骨を作るためのカルシウム等が多い高栄養のペレットを選びましょう。
成長期用・仔ウサギ用となっているペレットは高栄養設計となっており、たん白質・カルシウムを多く含むアルファルファ牧草が主原料のものが多くなっています。
●維持期(7ヶ月頃~5歳頃)
成長期に比べると必要な栄養は少なくなります。胃腸や歯の健康のため、高繊維質のペレットがおすすめです。
成ウサギ用ペレットは、チモシー等イネ科の牧草が主原料のものが多くなっています。
仔ウサギ用等の高栄養のペレットを与え続けると、カルシウムやカロリーの摂りすぎになってしまうこともあるので注意が必要です。
●妊娠・授乳期
繁殖させる場合、母ウサギは赤ちゃんウサギの分までしっかり栄養を摂る必要があります。
仔ウサギ用ペレット等、たん白質の豊富な高栄養ペレットを与えましょう。
●高齢期~超高齢期(5歳頃~)
特に体の変化が気にならなければ、維持期と同じペレットを続けても問題ありませんが、多くの高齢期用ペレットには、体の衰えを考えて各種サプリメントが配合されています。
免疫や関節・被毛等、どんな点に配慮されているかをチェックして、与えたい成分を選びましょう。
体調・体重の変化があれば、それに合わせた調整が必要になってきます。
・あまり運動しなくなって体重が増えてきた……。→カロリーを抑えたタイプに
・たくさん食べられなくなって痩せてきた……。→高カロリータイプに
なお、食事を変えることでストレスになってしまう場合もあるので、様子を見ながら「変える・変えない」を選んであげてください。
【いつ頃切り替えたらいいの?】
目安として年齢が書いてある製品が多いですが、特に高齢期の切り替えは、ウサギの様子を見ながら判断してあげてください。
まだ元気でよく遊んでいるのに、「『○歳から用』と書いてあるから」とカロリーを抑えたタイプの高齢期用ペレットに変えると、エネルギーが足りなくなってしまうことも。
かかりつけの病院やペットショップ等で相談してみるのもひとつです。
ウサギ種別で選ぶ
ウサギの品種に対応したペレットもあります。
品種ごとの特徴(性格や体質等)に合わせて、栄養成分やサプリメント要素が考えられています。
【例】(イースター バニーセレクション・バニーセレクションプロの場合)
ネザーランドドワーフ専用:繊細で神経質な性格に配慮した配合設計
ロップイヤー専用:やや太りやすい体質に合わせた配合設計
粒で選ぶ
●硬さによる違い
・ハードタイプ:粉末原料を押し固めて作る
・ソフトタイプ:粉末原料と水を混ぜ合わせ、『熱と圧』を加え発泡させて作る
現在はサクサクとした軽い歯ごたえのソフトタイプが主流になっています。
【ハード?ソフト?】
ラビットフードでは、粒の硬さをあらわす場合、一般的に「ハード」「ソフト」と区別されていますが、犬・猫用のペットフードでは、「ソフト(ソフトドライ)=半生タイプ」のフードをさします。これは水分25~35%程度のしっとりしたやわらかいフードのことで、水分約10%以下のフードは、単純に「ドライフード」と呼ばれています。
ラビットフードで見られる、原料を押し固めた硬い「ハードタイプ」は、犬・猫用ではほとんど見られません。
●大きさ・形による違い
粒の大きさの好みには個体差があります。大きい粒(長い粒)を問題なくかじる子もいれば、小粒でないと食べない子もいます。
食べている様子を見て、好みに合ったものを選んであげてくださいね。
味で選ぶ
ウサギは食べるものにとてもこだわります。
小さい頃はいろいろな味に慣れやすいのですが、大人になるとなかなか頑固に……。匂いや味で判断して、これは食べたくない!となれば、どんなにお腹が減っても食べてくれません。
栄養面等の特長が魅力的で、飼い主さんが食べてほしいと思ったものでも、実際食べてくれるかどうかはウサギ次第。一度与えて食べてくれなくても、今食べているペレットに少しずつ混ぜながら、根気よく試してみましょう。
大きくなってからもいろいろなものを食べてもらえるように、仔ウサギのうちから、様々な種類のものを少しずつ食べさせてあげるのがおすすめです♪
ウサギの年齢や体調の変化等によっても必要栄養は変わってきます。
それぞれのペレットの違いを見ながら、「今」の状態に合わせてごはんを選んであげましょう。
ペレットの選び方については、もう少し詳しく見ていきます。今後の更新をお楽しみに♪