『モルモットの飼育環境①』では、モルモットが快適に過ごせる温度やケージについてご紹介しました。
今回はさらに掘り下げてモルモットの日々の生活に深く関わってくる“床材”、“ハウス(寝床)”、“食器や給水器”の選び方について一緒に見ていきましょう♪
*床材
ケージの底には金網が付いていることが多いと思います。
しかしモルモットの足への負担を考えると金網は外し別の床材を選び使用することをオススメします。
床材としては、主にウッドチップ・すのこ(木製や樹脂)・牧草があります。
【それぞれの特徴】
種類 | 特徴 |
ウッドチップ | ・吸水性が良く、足にも優しい
・吸水性がある分、おしっこをしたり水がこぼしたりすると濡れたままになり不衛生な状態になりやすい ・ポプラなどの広葉樹の物が好ましい スギなどの針葉樹は、呼吸器系の病気になることがあるので避ける |
木製すのこ | ・齧ることでストレスが緩和される
齧ってしまうと早めに買い替えないといけないので消耗品として考える ・吸水性があり汚れやすいので、こまめに洗い、洗い替えに複数枚用意する必要がある |
樹脂製すのこ | ・洗いやすく汚れが落としやすい
・足への負担が軽減される ・軽量で扱いやすいが、割れやすく傷がつきやすい |
牧草 | ・そのまま齧って食べられる
・吸水性があり、おしっこをしたり水をこぼしたりすると濡れたままになり不衛生な状態になりやすい ・バミューダグラスという種類なら通気性や水はけが良く、葉が柔らかいので食べやすい |
モルモットの《野生での生活に近い環境》という点においては牧草のみをケージの底全体に敷き詰めることです。
しかし実際のところ牧草のみでは日常の掃除の効率やコスト面で負担になってしまうと思います。
ですのでモルモットの足への負担緩和・衛生面・日常の掃除・コストの事を考えると、複数の床材を組み合わせる方法がベストなのではないでしょうか。
例えば…
下から、厚めのタオルを敷く(バスタオルなど)+ペットシーツ+鉢底ネット+牧草など
〔この場合タオルはクッション性があり、ペットシーツを齧るのを防ぐため100均等で入手可能な鉢底ネットをセットし、最後に牧草を敷くことで少なめの牧草でも足への負担を緩和できます。〕
この方法は一例ですが飼っているモルモットの性格や体への負担・飼い主さんご自身の負担を考慮しながらその子に1番良い方法をいろいろ試してみてくださいね♪
モルモットのソアホックについて
飼育本によっては、ソアホックまたは足底皮膚炎として記載され、これは足裏の皮膚が厚くタコのように固くなるモルモットの一般的な病気の1つです。
<症状>
最初、足裏の皮膚が赤くなり次第には、タコができて皮膚が分厚くなります。体重がかかってしまうと痛みが生じるので足を引きずるようにして歩いたり、酷くなると歩くのが大変になります。
さらに進行すると、潰瘍になって骨髄炎になることも…。
こうなるのを予防する1つの方法として床材をクッション性がある物にして、足への負担をなるべく和らげてあげることが大切です!
*ハウス
モルモットは、隠れられることで安心感を得られるのでハウスは欠かせないアイテムになります。
ハウスには木製や牧草を使った物があり、トンネルのような作りやスロープが付いた物もありデザインは様々です。
これらは齧ることでストレス発散にも繋がったり、歯の伸びすぎを防いだりもしますし冬は防寒対策にもなります。
他には布製の寝袋などもありますが、齧ってボロボロにしてしまうと誤食の恐れもあるので、齧り癖がない子にはこのタイプもオススメです。
*食器・給水器
〔食器〕
選ぶ点で重要なのは、汚れにくい・中身がこぼれにくいということです。
器をひっくり返して中身をこぼすのを防ぐため、陶器製などの重みがある器がオススメです。
ケージに固定するタイプは、その点では優れていますが洗い物の時に付け外しが少し億劫に感じるかもしれません。
果物や野菜などの副食を与える時には、短時間で食べ終わることが多いためステンレス製やプラスチック製だと洗いやすくもあり衛生的です。
〔給水器〕
給水ボトルの先にノズルが付いた物を使用すれば水が汚れたり、ひっくり返して水がこぼれる心配もありません。
ケージに取り付ける際には、モルモットが飲みやすい位置に設置し、ノズルの先端にある飲み口のボールが硬かったり緩かったり商品によって異なるので、上手く飲めているか確認をするようにしましょう!
また中には給水ボトルから上手く飲めない子もいるため、その場合には陶器製など重みがある器を使用し、ケージに平置きするようしてあげましょう。
平置きをする際の注意点としては、水がこぼれたり汚れやすくなるので、こまめに水を入れ替えるなど様子をみてあげるようにしましょう。
いかがでしたか?
これまで、2回に分けて“モルモットの飼育環境”についてご紹介いたしました。
昨今、フードに限らず飼育グッズにおいても多種多様なものが出てきています。
選ぶ基準としては、何が正解で何が間違いということは決してありません。
モルモットに居心地よく快適に生活してもらうためにも、その子に合ったものを組み合わせて環境を整えてあげるようにしましょう!