『ハムスターの飼育環境①』では「ケージ」についてご紹介しました。
今回はハムスターの居心地や衛生環境に影響する「床材」「巣箱」「トイレ」について見ていきましょう!

床材

自然下でのハムスターは、地下に掘った巣穴に葉っぱ等をたくさん集めて寝床をふかふかにします。そのため飼育下においても、葉っぱの代わりになるように、ケージの床には床材を敷きつめます。
しっかり厚めに敷いてあげたほうが、ハムスターはより過ごしやすくなります。床材の中にもぐり込んだり、寝床へ運んで自分で居心地を整えたりします。
床材には様々な種類があります。場合によってはハムスターの体質に合わないこともあるので、様子を見ながら選んであげてくださいね。

◆木製チップ
ポプラ等の「広葉樹」が原料のタイプと、マツ等の「針葉樹」が原料のタイプがあります。
個体差がありますが、「針葉樹」のチップはアレルギーが出やすい傾向にあるようです。ハムスターが痒がる等の症状が見られたら、別の床材を試してみても良いかもしれません。

◆紙製チップ
木製チップに比べてホコリが出にくく、アレルギー症状も出にくいようです。色が白いものであれば、尿等で汚れたところがわかりやすくなります。木製チップより価格がやや高めのものが多いようです。

●床材に向かないもの

・新聞紙…そのままの状態では適しません。小さくちぎったり細く切ったりすれば使えますが、ハムスターにインクの色がうつることがあります。
・ティッシュ…ハムスターの目や口の中等、水分のあるところにくっついてしまいます。頬袋脱の一因になることも。
・綿、タオル等…ハムスターの爪、手足に綿がからまってしまい、最悪壊死してしまうおそれもあります。表面がループになっているタオルも引っ掛かりやすく危険です。
・ペットシーツ…吸水の為のポリマーという物質が中に入っています。ハムスターがかじってしまうと危険です。

●皆さんどんな床材を使っていますか?

飼い主の皆さんはどんな床材を使っているのでしょうか。アンケートに答えていただきました♪
(アンケート結果:イースターウェブ会員アンケート調べ)

木製チップ、紙製チップを使っている方が多い結果となりました。
ハムスターの日々の様子を見て、過ごしやすそうなものを選んであげてくださいね。

巣箱

ハムスターには巣箱が必要です。身を隠し、安心して過ごしたり眠ったりできる場所がないと、ハムスターにはストレスになってしまうのです。
ハムスター用の巣箱には色々なデザインのものがあります。基本的なポイントを押さえた上で、見た目が好みのものを選んでもいいですね♪

●大きさの選び方

小さい巣箱も居心地が良くありませんが、あまり大きすぎる場合も落ち着けないようです。
ゴールデンハムスターとジャンガリアン等のドワーフハムスターでは必要な大きさが変わってきます。体の大きさに合わせた巣箱を選んであげましょう。

●素材の違い

◆木製
自然素材なので安心感があります。かじり木代わりにかじられてしまうことも多いですが、ある程度は消耗品として諦めたほうが良いかもしれません。
水分がしみ込んでしまう、また水洗いをすると乾きにくいという点から、中で尿をしてしまう子では衛生管理により気を付ける必要があります。

◆陶器製
陶器製のハウスは重さがあり、安定しています。汚れた場合も水洗いしやすく衛生的に使えます。
塗装をしていない素焼きのハウスの方が通気性に優れていますが、尿がしみ込んでしまうデメリットもあります。

◆プラスチック製
軽くて扱いやすく、その分安定性はあまり良くありません。ハムスターによってはかじって壊してしまい、プラスチックを飲み込んでしまうことも。かじってしまう子には不向きです。

トイレ

便は基本的に場所を選ばずにしますが、尿に関してはトイレを覚えてくれる子も多いです。
個体差ももちろんありますが、種類によっても差があり、ゴールデンハムスター・ジャンガリアンハムスターは比較的覚えやすく、ロボロフスキー等の小型ハムスターは覚えにくい傾向があるようです。
ハムスターは尿の臭いが強いため、トイレを覚えてもらえれば掃除がしやすくなり、ケージ内を衛生的に保ちやすくなります。

●トイレ容器

トイレの容器はプラスチック製か陶器製のものがおすすめです。尿がしみ込まず、丸洗いしやすいメリットがあります。
屋根付きで全身中に入れるタイプは、トイレ砂が飛び散りにくくなっています。

●トイレ砂

鉱物の砂が多く使われています。燃えるごみには出せないため、燃えないゴミとして処分する必要があります。
水分で固まるもの・固まらないものがありますが、固まるものは掃除がしやすくなる半面、ハムスターが飲み込んでしまったときにお腹の中で固まってしまい危険なことがあります。砂を食べてしまう子には固まらないタイプがおすすめです。
他には、紙製や木製のトイレ砂もあります。粒の大きさや素材等によって、ハムスターがトイレだと認識してくれない場合もあるようです。きちんと使ってくれているか様子を見てあげましょう。

トイレの配置やトイレを覚えてくれない時の対処法については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね!
『ハムスターの尿とトイレ事情』
 
 
次回はフード入れや給水器等の用品について見ていきます♪