モルモットは、体の大きさのわりに排泄物の多い動物です。掃除を怠ると、悪臭やモルモットの体調不良につながってしまうこともあります。
排泄物は健康のバロメーターにもなります。掃除をする際に、合わせて便や尿の状態チェックもしましょう。
今回は、モルモットの尿について見ていきましょう♪

モルモットの尿

モルモットの尿は透明~黄色で、アルカリ性です。カルシウムが含まれるため、白っぽく濁っていることが多いです。
食事の内容によってオレンジや褐色等、色が変わることもあります。

判断が難しいのが「ピンク~赤っぽい尿」で、血が含まれた「血尿」の場合と、赤い色素成分が含まれた健康な尿の場合があります。健康な赤い尿は「ポルフィリン」という色素成分が排泄されたもので、「ポルフィリン尿」といいます。
「ポルフィリン尿」か「血尿」かは見た目でわからないことも多いので、病院で診てもらうのが確実です。
赤さの原因が「色素」なのか「血液」なのかを調べてくれます。

こんな尿は要注意

・血尿(血が混じっている)
・頻尿(少量の尿を何回もしている)
・排尿時に痛がっている
・尿の量が減っている

●尿路結石かも?
モルモットの尿にはカルシウムが多く含まれており、カルシウムを主成分とした結石ができることがあります。結石の大きさにもよりますが、膀胱内を傷つけて出血し血尿が見られたり、尿道に結石が詰まってしまい、尿が出なくなることもあります。
【参考記事】『モルモットの病気』

●膀胱炎、尿道炎等かも?
細菌感染等が原因で膀胱、尿道に炎症が起こっているかもしれません。排尿時に痛がって鳴いたり、少量ずつ何度も排尿したりします。血尿が見られることもあります。

●子宮疾患かも?
こちらはメスに限られますが、尿に血が混じっているのが見られた場合、子宮疾患の可能性があります。実際は血尿ではなく、子宮→陰部からの出血が尿に混ざっている、というかたちになります。
子宮腫瘍や子宮内膜の疾患で、出血することがあります。

モルモットのトイレ事情

排泄物の量が多いモルモットですが、トイレは覚えてくれないことが多いです。フード入れ等に気にせず排泄してしまうこともあります。
排泄物で床材が汚れたり湿ったままになったりすると、皮膚炎や呼吸器疾患につながってしまうことがあります。
毎日の掃除の他、不衛生になりにくい環境づくりも大切です。

ケージの底が金網タイプのものは排泄物が下に落ちやすいですが、モルモットの足底への負担は大きくなってしまいます。プラスチック製のすのこの方が足底への負担は減りますが、足や爪を引っかけないよう、穴の大きさには気をつける必要があります。
木製すのこは尿がしみ込みやすく水洗い後に素早く乾きにくいので、洗い替え用に複数用意し、しっかり洗浄・乾燥させると良いでしょう。

モルモットの尿にはカルシウムが多く含まれるため、尿で汚れやすい部分に汚れが固まってしまうこともあります。
ケージの掃除にはクエン酸を活用すると、固まった汚れを落としやすくなります。
【参考記事】ウサギ記事『ウサギの尿をチェックしよう:トイレ掃除のコツ』

●飼い主の皆さん、どうしていますか?

モルモットの床材に、皆さんはどのようなものを使っていますか?
アンケートに答えていただきました♪
(アンケート結果:イースターウェブ会員アンケート調べ)

Q.ケージ内の床材(一番上の層に敷いているもの)は何を使用していますか?

ペットシーツを敷いている方が多い結果となりました。ペットシーツは尿を素早く吸い取ってくれて衛生的ですし、色のチェックをしやすいという点もあります。
ただし、モルモットがペットシーツをかじったり破ったりしていないかは十分に確認してください。
かじってしまう子には他の床材をおすすめします。
ペットシーツの上に牧草を敷いたりプラスチックすのこを重ねたりと、床材を何種類か組み合わせる方法もあります。

ちなみに……
イースターの飼育場では、木製チップを敷いています♪